GITA(Geospatial Information Technology Association)とGIS技術の今後の展開

摘要

GITA(Geospatial Information Technology Association) は，昭和57年(1982年)にアメリカ，コロラド州，デンバーに設立されたNPOである。設立当初は，AM/FM(Automated Mapping/Facility Management…コンピュータによる図面管理•設備管理) International という名称であった。当時アメリカではIntergraph, ESRI, CALMAなどのGISベンダーが，コンピュータマッピングシステムの開発•販売をしており，ニューヨークのブルツクリン•ユニオン•ガス，カナダのバーナビ市などいくつかの先進的なインフラ企業，自治体が導入していた。しかしながら，図面のデジタル化，システム開発の困難性から必ずしもうまくいっている状況ではなかった。これらを解決するために，ケロッグ社のHank Emery氏が中心になって，ユーザを中心とした問題解決のための情報交換を目的としてAM/FM Internationalが，設立された。平成2年(1990年)には，同様の趣旨でAM/FM Internationa - Japan が設立された。AM/FM Internationalには，日本をはじめ，アメリカ，オーストラリアに支部があり，相互に各支部のコンファレンスに人材派遣し，情報交換を行うなど，活発な交流を行っている。1996年以降，インターネットを利用したGIS(インタネットGIS)が普及し，GISがより普遍的になるに従い,GITA(Geospatial Information Technology Association)と名称変更し今日に至っている。GITA-Japanでは，年1回秋に，コンファレンスを開催しているが、今年度は「地理空間情報の未来」のテーマで，9月29，30日に，IoTを支えるGIS技術についての講演を中心に開催される。