複素座標スケーリング法

摘要

複素座標スケーリング法（複素回転法：Complex Rotation Methodとも呼ばれている）は与えられた多体ハミルトニアンの共鳴状態の共鳴エネルギーと共鳴幅を求める方法です。複素座標スケーリング法の特徴と優れている点をまとめると、1）束縛状態を求める場合と同様に、共鳴状態を適当な基底関数で展開できること、2）共鳴状態と同時に束縛状態も求められること、3）オープンチャンネルの漸近形などの情報を外から与える必要がないこと、そのために、4）容易に三体系および多体系に適用できること、に加えて、5）共鳴状態と共鳴状態をのぞく連続状態が分離できるので、断面積への寄与が共鳴状態とそのバックグランドに分けて分析できること、6）連続状態の離散化が容易に出来ること、などです。