南陽市文化会館

摘要

南陽市は山形県南部の置賜盆地に位置し，開湯900年と言われる赤湯温泉をはじめとする豊富な観光資源に恵まれ，山形新幹線や国道13号•国道113号が走る県南地方の交通の要衝としても機能している.本施設は東日本大震災で被災した旧市民会館に代わる新たな芸術文化振興•まちづくりの拠点，また山形県南地方の広域交流の拠点として計画された.南陽市は地域産木材を使用した木造公共建築物の建設による市内への経済波及効果，雇用創出への取り組みを積極的に行っており，耐火構造が要求される大規模文化施設を，先導的な耐火技術の採用により，主要構造部を含めできる限り木造で実現することを試みた.