新栄保育園

摘要

新宿区百人町，駅から続く商店街の喧騒を抜け,病院や高層マンションが建つエリアに新栄保育園は位置し，道路を挟んで東側に東京グローブ座の豊かな緑地の恩恵が享受できる.一般的な摒ではなく，雁行する木縦ルーバーや植栽により厚みを持たせることで，プライバシーを確保しつつも開放性の高い境界線とした.また，上部にブリッジを浮かせることで屋根付きのエントランス空間となり，都巿との中間領域となる居心地のよい滞留空間が生まれる.ルーバー越しに緑地帯や歩道を行き来する人が垣間見えるだけでなく，回遊性のあるブリッジ上を走る子どもたちが周囲からよく見えるよう東側はガラス手摺りとしている.緩やかに都巿に開きつつ，賑わいの生まれる境界を意図した.