日本橋旧テーラー堀屋改修

摘要

今ち日本橋に残る「看板建築」の耐震改修の計画である.施主の要望はシンプルで，看板建築の姿を保つこと，耐震補強を行うことの2点であった.1928(昭和3)年築，関東大震災の後に建てられた既存建物は90年近い時を経て老朽化が著しく，相談を受けて初めて見た際は解体しかなし1と思えた.しかしなんとかして残したいという施主の要望は強く,曳屋の技術をもって揚屋を行い，基礎·土台を一新することにした.