レイテ沖海戦アメリカ海軍の参加艦艇

摘要

第二次大戦における米海軍でもっとも有名な空母は？「ビッグE」こと「エンタープライズ」だという答えに、異論をはさむ人は稀だろう。もちろん「エンタープライズ」は最初から有名だったわけではない。空母が主役となった太平洋戦争において、緒戦から激しい戦いを幾度も経験し、時に被弾•損傷、そのたびに復活して最後には勝利で終戦を迎えたがゆえのことである。その「エンタープライズ」はヨークタウン級の2番艦として1938年に竣工した。世代的には「蒼龍J」「飛龍」と同じである。ョークタウン級は「レンジャー」の設計思想を引き継ぎ、船体をより大型化した改良型の空母である。船体形状や開放式の格納庫などは同じだが、煙突は起倒式を廃止してアイランドと一体化させている。また、エレべーターも1基増設されて3基となった。その他、防御力と速力も向上し、これ以降に建造される米空母のひな形となった。飛行甲板の全長は244.4mで、飛行甲板面積は日本の翔鶴型にほぼ匹敵する。搭載可能な機数は時期により異なるものの、レイテ戦の時点で「エンタープライズ」は90機あまりを搭載•運用していた。