アジア土木学協会連合協議会(ACECC)第38回理事会(カラチ)参加報告

摘要

ACECCは、アジア地域の持続可能な社会資本の整備と発展を目的として、1999年9月に発足した組織である。現在は加盟国が14カ国となり、加盟各国の土木関連学協会が協力して学術・技術面の活動を促進するべく、アジア全域でその役割に対する期待が高まつている。ACECCの最高議決機関である理事会(Executive Committee Meeting,ECM)は年2回加盟各国の持ち回りで開催されている。今回(第38回)の理事会は、パキスタン工学会(The Institution of engineers,Pakistan以降IEP)の主催により、3月12〜13日にカラチで通常開催される予定であった。しかし、2月初旬より地域情勢の変化によりカラチへの渡航危険度が増したこと、新型コロナウィルスの蔓延が深刻化したことにより、多数の機関が渡航闲難となつたことから、ACECC史上初めてテレビ会議での理事会開催となった。JSCEからも山ロ栄輝JSCE代表(九州工業大学)と筆者が渡航予定であつたが、安全上の理由から渡航を断念した。なお、IEPからの強い要望により、ACECC事務総長の堀越研一氏(大成建設)はカラチへ渡航し、IEP幹部と共にECMの運営に参加した。また、ミヤンマー工学会(Fed.MES)とバングラデシュ工学会(IEB)はテレビ会議自体も欠席し、Fed.MESはJSCEに、IEBは各MeetingのChairにそれぞれ投票権を委任した。