パダン歴史地区における町並み復興

摘要

(1) パダン歴史地区は、交易都市の機能を担った川沿いの大型倉庫や事務所等のならぶバタン•アラウ通り、華人の施設の集積するクレンテン通り周辺、19世紀末以降の市街化の促進とあわせて商業エリアとなった-ァガ通り、オランダ時代からの商業ェリァであるバティブ通り以東と大きく4つのェリァで構成されており、それぞれ異なる特性を持っている。(2) ショップハウスは半数以上で被害が確認でき、レンガ造の半数近くで被害が確認できた。歴史的建造物を含む大型建物の並ぶ町並みでは、震災後2年で修復は完了するが、規模が大きく活用しづらいこと力、ら、新築の動きはなく放置されるものも現れてきたことを指摘した。華人地区ではコミュニティの独自の資金調達もあり、震災後2年間で撤去•新築が一気に進められる。北側の新興の商業エリアも2年でほぼ復興するが、ショップハウスをはじめ小規模な歴史的建造物の多く残る古い商業エリアは、震災後4年目から放置の後に解体•更新という動きをみることができる。