超高層建築物における全館避難事例にみる避難施設の選択状況

摘要

ニューヨークのWTCビルの崩壊や大地震による超高層ビルの人的rn被害予測の重要性が認識され，超高層ビルの全館避難の問題への関心rnが高まっているが，超高層ビルにおける避難訓練や避難シミュレーrnションにより，全館避難の状況を再現あるいは予測するには，おのずrnと限界がある。そうしたなかで，訓練ではなく約二千人の在館者に全rn館一斉避難が指示された状況をのがさずアンケート調査を企画立案rnし，適確なタイミングで実施し得られた結果は，今までにない非常にrn貴重な知見を提供しており，全館一斉避難の問題を確実に前進させるrnであろう。なお，火災ではないとはえ，火災や地震を想定した避難訓rn練での避難と違ってエレベータで避難した人がかなりいたことは，全rn館一斉避難にとってほんとうによかったのか，今後の分析を期待したrnい。また，火災時の避難ではない今回の調査による知見を，「まとめ」rnの最後に書かれている課題に直結することには，慎重でありたい。