都市農地の農地集積からみた集落類型の特徴と農家意向の対応: 尼崎市都市農地保全活用調査研究より

摘要

We classified villages in Amagasaki City in four types due to the situation of each accumulated farm, and described each spacial feature. From analysis of farmer's intention, it was cleared that there were correlation between village typology and farmer's intention. It is important understanding the tendency of farmer's intention about usage of their farm and Planning the way of use and conservation depend on their spacial and social feature.%本調査研究は，都市内に賦存する農地の状況から，農地集積の度合いに対応する集落の土地利用の動向を探ろうとする現代に即した研究内容である。農地集横の度合いを，都市計画関連データと農業集落地図データとを対応させる方法で構築したことは評価に値する。しかし，データに行政サイドの特別の許可を得ないと使用できない等の制約があり，この点の新たな構築が期待される。一方，農家の意向調査に関しては，集計方法に再考の必要があるといわざるを得ない。個別意向調査を集積しても集落の意向にはならないという認識が，少なく七も研究者は持つべきである。土地利用意向は，農家の土地所有属性により起因するものであり，農家を足し算して集落の意向にすることは再検討の余地があると考える。例えば，集積型の集落で周りの農家と考え方が異なる場合，その異なる要件を探り出し，土地利用の共通意向を担保させ得る条件を探ること等が本筋ではないかと考える。