大通公園と接続する地下空間の利用特性に基づく計画条件: 名古屋巿久屋大通公園を対象として

摘要

The purpose of this study is to clarify the planning parameters related to the use characteristics of the underground space linked to Hisaya Odori Park in Nagoya city. The following results were obtained.(1) It is important to improve the connection between the underground space and its surrounding buildings, and provide users with information about orientation. (2) Authors recommend removing steps from the underground space and installing elevators, which will connect it with the ground level. (3) To reduce the risks of possible disasters, it is necessary to improve the rate of space utilization and the recognition of evacuation itineraries.%本報告は，名古屋巿久屋大通公園と接続する地下空間を対象として，利用実態と利用者の意識を調査することにより，地区の活性化のための地下空間の計画条件を導き出すものである。精緻な調査により，通路ゃ設備，サインなどの必要性やパリアフリー化などのハード的な対応だけでなく,情報提供や防災•安全面での避難階段の認知度を高めるなど，ソフトも含んだ対応が求められることを導き出したことは評価されるだろう。この調査により活性化のための方向付けが見出せたが,今後は，実際に具体的に何をどこまで解決すればよいのか，そしてこの報告をもとに行われた改善の成果を検証することが求められるであろう。さらに実態調査から見いだすことは難しいことではあるが，活性化のための新しいアイディァを創出する方法の開発も期待されるところである。