環境適応型ベースバンド無線: 概念提案と檆能実証実騳

摘要

本論文では，コグニティブ無線概念を実現する無線通信方式「環境適応型ベースバンド無線」を提rn案し，その機能実証を行う．ベースバンド無線とは，ベースバンドでのディジタル信号処理によって，アンテナrnから放射する電波を直接に作り出す無線をいう．時々刻々利用できる周波数帯を把握し，その情報に基づき，利rn用できる周波数帯に対応するブロック内の位置にデータ（複素数で表現されるデータシンボル列）を配置し，こrnれに実数信号を出力する直交変換を施し，ディジタル・アナログ変換器を介してアンテナから送り出す．これは，rnOFDMによる変調操作（ベースバンドでの信号処理）と共通するが，違いは，ディジタル信号処理で得た信号rnをRF帯にアップコンバートして送り出すのではなく，そのままアンテナから実数信号として出すことである，rn陽な意味でのキャリヤをもたない「ベースバンド無線」，その機能をプログラミングによって実現する「ソフトrnウェア無線」，そして，環境を認識して利用可能な周波数帯を自らから選択する「コグニティブ無線」，これらのrn概念が一体化した新たなワイヤレスシステムのコンセプトである．