小形端末搭載を考慮しノた給電線付広帯域折返しダイポールアンテナの特性

摘要

広帯域アンテナとして折返しダイポールアンテナに4分の1波長の給電線を付加した，給電線付折返しダイポールアンテナが既に報告されている．しかしながら，この給電線は4分の1波長のままではアンテナ部分に対して長すぎることから，小形端末に搭載することが難しい．そこで本論文では，給電線付折返しダイポールアンテナを小形端末に模擬した導体板に設置するため，給電線の長さを短くした場合について検討する．また，給電線付折返しダイポールアンテナを導体板上に搭載し，そのときのアンテナ特性と給電線を含めたアンテナの低姿勢化について検討する．折返しダイポールアンテナの下部素子と給電線の幅によってインピーダンス変換が可能であることを見出し，広帯域特性を得るための各パラメータ範囲を明らかにした．結果として，給電線長を含むアンテナの高さを導体板上で約43%まで低姿勢化し，更に比帯域（VSWR≤3）約67%となる広帯域特性を見出した．