高効率符号化におけるROlの利用: その課題と最近の動向

摘要

近年，携帯端末の普及により，さらに画像を効率的に伝送するための画像の高圧縮率化が求められています．これまで新たな画像符号化方式が提案されてきていますが，jpegが依然として最も普及している画像符号化方式といえます．今回，jpegを例として，従来の画像符号化方式を利用しても符号量が小さく，かつ同等な知覚品質（主観的品質）をもつ画像を生成するためのrol（region of interest）符号化の活用方法に注目し，これらの課題と最近の動向について述べ，最後にrolとしての顕著性マップの適否を分析し，顕著性マップを利用したrol符号化の効果について紹介します．