全球降水観測計画と二周波降水レ一グ

摘要

全球降水観測計画（GPM）は全球の降水分布を時間分解能3時間で観測することを主要な目的とし，TRMMの直接のrn後継機となる主衛星とマイクロ波放射計を搭載した複数の衛星（constellation）からなるシステムとなっている．主衛星rnは我が国が開発中の二周波降水レーダ（DPR）と米国が開発中のマイクロ波放射計（GMI）を搭載し，DPRとGMIによrnる降水システムの同時観測から，液体降水，固体降水，共に降水強度の瞬時値推定精度向上を目指す．これを基にcon-rnstellation搭載のマイクロ波放射計による降水強度推定の検定・向上を行う．DPRは13/35（Ku/Ka）GHzの周波数を持rnち，降水について二つの情報を得ることにより．高精度の降水強度推定を行うと同時に高感度を達成する．Kuレーダは熱rn帯降雨観測衛星（TRMM）搭載の降雨レーダとほほ同じ性能を持つ．Ka レーダは走査幅はKuレーダのほぼ半分のrn120km と狭いが，Kuレーダと同じ観測ボリユームを持つモードと高感度モードの二つのモードを持つ．DPRはGMIとrnともにGPM全体の降水観測精度を決定する．これによりGPMは降水システムの気候学の進展に寄与するとともに，短rn期予報，河川管理など実利用へも大きく寄与することが期待されている．