分散型電源の導入拡大に対応した配電系統の協調運用形態

摘要

本論文では，分散型電源の導入拡大に対応した配電系統の協調運用形態を提案し，その核の一つとなる配電ネットワークの安定活用方法の妥当性を検証するために，分散型電源の多数台連系時でも安定供給が維持できるかどうかのシミュレーションを実施した。シミュレーションの結果，配電用変電所の供給エリアにそのエリアの総負荷の30％の分散型電源（本論文では太陽光発電システム）を連系しても，安定供給面，配電損失面，電力品質面で，妥当な運用効果を得られることを確認した。今後は，他の分散型電源も含めた様々な連系状態での協調運用の妥当性を検証する予定である。また，分散型電源の有効利用方法についても，さらに研究を進めていく。