長期政権への布石も2015年度予算編成や景気回復等に課題

摘要

第47回衆院選は、自民、公明両党が定数の3分の2を上回る326議席を獲得し圧勝した。これを受け、特別国会が12月24日に召集され、衆参両院本会議での首相指名選挙を経て、同日夜、第3次安倍内閣が発足。首相は、昨年9月の内閣改造から日が浅いことに加え、1月には2015年度予算編成や通常国会召集などタイトな日程が続くことから、江渡防衛相を除く閣僚を全員再任した。今回の圧勝で長期政権への布石を打った感がある安倍首相だが、越年編成となる2015年度予算づくりでは、施策の絞り込みや圧縮を余儀なくされそうだ。さらに、1年半延期した消費増税に関連して、増税に向けた本格的な景気回復も大きな課題となる。医療制度改革では、後期高齢者支援金の全面総報酬割の導入や市町村国保に対する財政支援のあり方などが焦点となる。安倍首相らがどのような判断を下すかが注目される。