立衛散考立

摘要

西沢この連載でル，コルビュジエについて考えてみょうと思ったのですが、一回というよりは何回かに分けることになるのかなと考えています。コルビュジエは巨人なのですが、モダニズム以降のポストモダンの歴史の中で、一時代の人に収められた側面もあるように思います。コルピュジェがモダニズムを先導し、その可能性を大きく押し広げた人であるのは問違いないので、モダニズムの巨匠という位置付けは全く異論がないのですが、他方で、コルビュジエの建築を見たり、著作を読んでいると、モダニズム運動という一時代を超えて、建築の普遍的な側面に迫った人なんだな、ということを強く感じるのも事実です。ぼくとしてはコルビュジエの可能性みたいなものを、モダニズムとの関わりの中で、またはそれを超える形で、考えてみたいと思っています。