第79回　70年ぶりの漁業法•漁協法改正と 前国会で継続審査となった水道法改正が 第197回臨時国会で成立 ——漁協レジームの転換、水道事業のコンセッション 方式の導入と国の基本方針•都道府県水道基盤強 化計画からみえてくる国家高権的ガバナンス再形成へ の流れ

摘要

今月の先読み　第197回臨時国会（平成30年10月24日〜12月10日）において、①漁業法等のー部を改正する法律 が成立、②水道法のー部を改正する法律案(第196回国会で参議院の継続審査)が成立した。なお、③第196回通常国会で審査未了•廃案になった海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用 の促進に関する法律案が再提出され、成立した。 ③の内容は既に本誌2018年6月号で紹介済みなので、ここでは①の漁業法等の改正、②の水道法 の改正を紹介する。さらに、国際的な化学物質対策の2020年以降の枠組み交渉が2019年2月から 本格化するが、2018年8月8曰の第40回環境保健部会でこれまでの状況について説明がなされた際 の配布資料「SAICMについて」を紹介する。 1.漁業法等の改正——漁協レジ—ムの転換 2.水道法の一部を改正する法律——コンセッション方式による水道事業運営への民間参入 と国の基本方針に基づく都道府県水道基盤強化計画による水道事業の広域連携化 3.2020年以降の国際的化学物質対策の枠組交渉が2019年2月の公開作業 部会から本格化