欧州委、エネルギー戦略目標と行動計画公表

摘要

欧州各国の現在のエネルギー政策は持続可能ではない－。欧州委員会は1月10日、欧州統一エネルギー政策「European Energy Policy」の策定に向けた包括的な施策を提案した。昨年3月に公表した欧州エネルギー戦略のビジョンである“グリーン・ペーパー”（試案）に対する意見を踏まえ、今回打ち出した新たな戦略目標を達成するための具体策や行動計画（アクション・プラン）を明らかにした。欧州連合くEU）として、エネルギー消費に伴う温室効果ガスの排出量を2020年までに20％削減することを政策の要に、全エネルギー供給に占める再生可能エネルギーの割合を20％に、また輸送部門でのバイオ燃料の割合を10％にそれぞれするという目標を掲げた。一方で、原子力発電については加盟国の判断にまかせた。原発推進、脱原発、嫌原発と、加盟国間での原子力に対する度し難い見解の相違に配慮したとも受けとれる。今回の提案は、3月8、9両日に開催される欧州理事会にかけられる。