かんでんエンジニアリングが展開する『耐雷エンジニアリングシステム』

摘要

近年，雷による被害は機器の電子化に伴う耐性の脆弱化によって増加傾向にあり，保険損害額としても年間12億円を超え，火災や風水害等を含めた損害全体の約50%を占めている。また，雷被害は予測できない突発的な事象であり，施設停止に伴う損害は甚大となる。従来の雷被害対策は，勘と経験に頼る仮想的な設計やメーカー指導によるマニュアル的な対策が主流であり,設計根拠に乏しい避雷装置の導入といった単純な措置を講じていることが多い。雷の侵入経路は電源線や接地線，通信線など多岐に亘り，状況によっては複数の箇所から同時に侵入する場合もあり，意図的効果が十分に発揮されずに「事故の再発」や「対策」が繰返され，結果として抜本的な対策になっていないのが実状である。