高温超電導線材の超電導接続技術:固相成長を用いたRE系超電導接続技術(iGS(TM)接続)

摘要

高温超電導線材を用いたコンパクトで強力な電磁 石コイルがNMR (核磁気共鳴）装置やMRI装置に 搭載されることが期待されている。MRIは年々市場 規模が拡大し，現在の市場規模は5,000億円/年，年 間に3,500台から4,000台が販売されている。また， 現在主力は1.5テスラ装置であるが，高分解能の3 テスラ装置も徐々に販売台数が増加している。一方, NMRはタンパク質の分析等で主に研究機関で利用 されているが，今後は医薬品•食品•成品等の生産 管理用途向けの新市場が予想されており，その市場 規模は1,500億円/年と推定されている。MRI，NMR ともに核磁気共鳴現象を用いており，電磁石コイル が作り出す磁場が強いほど分解能が向上する。特に NMRの高分解能化については，電磁石コイルの高 磁場化による開発競争が各国で展開されている。