創蓄連携システムを用いたBCP対策

摘要

日本は災害大国と呼ばれる程，毎年のようにさまざまな災害が発生している。近年では地震や台風による災害が多く発生しており，2011年に東北地方太平洋沖地震，2016年に熊本地震，2018年には北海道胆振東部地震，西日本豪雨，と日本全土で大きな災害が起っている。この経験を踏まえ，防災拠点となる公共施設や民間施設においては，電気や通信が途絶えても照明や災害情報入手のためのスマートフォン電源など，必要最低限の機能確保が求められている。このような事業継続計画をBCP(Business continuity plan)といい，災害などの緊急事態が発生した際に，損害を最小限に抑え，事業の継続や復旧を図るために重要とされている。そのBCP対策の一つとして，「太陽光発電」と「リチウムイオン蓄電池」を組み合わせたパナソニックの創蓄連携システムが有効である。本稿では，創蓄連携システムの構成およびその中で重要な役割を果たすリチウムイオン蓄電池を紹介する。また，新しい生活様式における創蓄連携システムの活用についても紹介する。