銀行の大衆化と銀行建物外観の変化に関する考察：1930～1980 年 東京都内・三菱銀行

摘要

国内銀行では1996～2001 年に実施された金融制度改革（日本版金融ビッグバン）以降、グローバルな金融構造の変化による銀行経営の変化に伴い、経営資源である銀行建物および銀行店舗について新しい機能やかたちの次世代型店舗を模索している。現在の国内銀行は、フィンテック、ICT などによる経営的な変革期であると同時に、銀行業務を目的とする銀行建物・店舗についても変革期である、という社会的背景がある。銀行業務の変化と銀行建物の変化について、1872 年に国内で近代的な銀行（第一国立銀行）が設立されて以来の変化とされる、1946 年以降の国内経済環境の変化に伴う銀行業務の変化（銀行の大衆化）と、銀行建物外観の変化を検証することが本研究の目的である。