冷房使用に関する高齢者の意識と実態およびその変化－大阪の集合住宅における調査

摘要

熱中症搬送者の半数、死者の約8 割が65歳以上であるが、冷房用エアコンの普及率の急激な上昇（1980 年39.5％、1990 年64.0％、2000 年86.5％）は高齢者の冷房使用意識や使用実態に影響すると考えられる。筆者らは2004 年、2011 年、2017 年の3 回にわたり、大阪の同じ集合住宅の居住者を対象に、同じ調査票をもちいて冷房使用に関する調査を実施している。本報はこれらのデータを用いて、回答者の年齢に着目し、1)年齢による冷房使用や冷房使用意識の違い、2)時代による冷房使用や使用意識の変化について分析したので報告する。