高耐食乾式接合胴縁システムの特長と耐食性試験胴縁における従来の防錆仕様との比較および暴露試験

摘要

胴縁の防錆処理は，一般的にJIS K 5674 などのさび止めペイントが用いられるが，さび止め塗装した胴縁は構造体に比べ耐久性が低く，構造体より先に胴縁が耐用年数を超えてしまう課題がある.また、公共工事標準仕様書における屋内の鉄鋼面の塗装仕様2)は,施工現場での塗装作業が必要となり,作業負荷が大きくなる等の課題があり,公共物件以外の建物では採用されにくい防錆仕様であった.そこで，筆者らは胴縁の耐食性向上と製造の簡素化を目的とした胴縁システムを開発した．本論では従来の塗装仕様の胴縁の課題を述べるとともに,本胴縁システムの特長および胴縁加工会社での製造コスト(以下,工場製造コスト)の試算結果を報告する.また,継続調査している暴露試験結果についても報告する.