埼玉県川口市における歴史的景観・文化の保全に関する研究（その1）: 鳩ヶ谷宿まちあるきワークショップ

摘要

埼玉県川口市は、政令指定都市以外の都市において全国で 3 番目となる約 60 万人の人口を有する、埼玉県と東京都の境にある地方自治体である。江戸時代には、将軍の日光社参に使用された日光御成道沿いに鳩ヶ谷宿、川口宿（図 1）が設置され、日光街道の脇往還として栄えた。しかし近年は、工場の跡地や再開発用地に高層マンションの建設が相次いでおり、人口増加の一方で、地域固有の歴史的文化や景観が急速に喪失している。そこで本研究では、日光御成道の宿場町であった鳩ヶ谷宿、川口宿を中心とする地域を研究対象として、現存する歴史的文化や景観などの地域資源を発見するとともに、市民等と情報を共有しながら周知を図り、地域活性化に資する基礎資料を得ることを目的に調査研究を行う。