Development of Process for Production of Highly Valuable Chemicals Derived from Dicyclopentadiene for Comprehensive Utilization of C5 Chemicals

摘要

C5ケミカル（イソプレン，ジシクロペンタジエン，ピペリレン）は，ナフサクラッカーで副生するC5留分を原料として，抽出蒸留プロセスにより同時生産される。著者らは，これらC5ケミカルの総合利用を目的として，ジシクロペンタジエンを出発原料とするシクロペンタノンの新製造法とシクロペンチルエーテルの製造法を開発した。本報では，技術開発の中で得られた触媒劣化に関する技術的な知見を紹介する。具体的には，シクロペンタジエンを出発原料とした気相水素化法によるシクロペンテンの製造用触媒の活性低下要因に関する研究，シクロペンテンを出発原料としたシクロペンチルメチルエーテル合成用触媒の劣化要因に関する研究，シクロペンタノールを出発原料としたシクロペンタノン合成用触媒の活性変動要因に関する研究について述べる。また，C5ケミカル事業の発展に不可欠なC5ケミカル自体の製造技術開発について，最近のトピックスを概観する。