ダムの水理設計(31): 水理模型実験(13)

摘要

ここまで，フルード則を適用するに当たり問題となる粘性の影響，空気混入など空気との干渉の影響について記述してきた。 自然界は複雑である。流れの再現だけでも様々な影響がある。ここでは，水質保全設備に関連する現象として水温変化および濁質を含む流れを対象にフルード相似則の適用性について記述する。 貯水池内の流動現象の再現では，相似則の問題も大きな問題であるが，それ以前の問題として，流動の場の条件となる貯水池内の水温（つまり密度）環境を再現できるか，という大きな問題がある。先にも述べたことであるが，これについては相似則の課題について述べた後に再度触れる。