大正期の左官仕様書とその現代左官への活用の研究

摘要

The purpose of this study is as follows. We compare the plastering specification of the Taisho period with present plastering specifications. And, we find how to use plastering methods from the Taishou period for present plastering finishes.%大正12年の建築工事標準仕様書（左官工事）は，6月に上程されたもので，関東大震災の状況は反映されていなかった．仕様の内容は，本邦式?欧米式漆喰塗，もるたる塗について著されている．漆喰に関しては，本邦式と欧米式に分かれて著されており，欧米式の生石灰クリームが石膏との混合プラスターとして用いられていた．さらに左官装飾が，建築学会の仕様書に著されていることは，この時代における左官が華やかであったことが推測できる．