建設の機械化·前夜田中友吉「我が国に於ける土木機械に就いて」昭和21年6月

摘要

アーカイブの著者は，終戦直後の混乱期に運輸省鉄道総局資材局機械課に在籍し，機械化施工についてわが国の現状を述べ，今後の取組み方について提言している。著者の履歴は判然としないが，陸軍技術研究所で軍用道路の機械化構築を研究していた田中友吉氏と同一人物と思われる。アーカイブの1～3において現状説明と問題点を述べ，4～9において具体的な項目別の提言を行っている。　アーカイブ判読の手助けとして，当時の状況を知るために大戦前の昭和初斯から終戦直後までの機械化史を辿ってみる。その背景理解の上で提言を捉えて欲しい。その後の展開を見ると，提言がその後の機械化施工の再山発の経緯を先取りしている部分が多いことが判る。