安全と憩いを支える鶴見川多目的遊水地: 流域一丸で取り組む総合治水対策で浸水被害を防止

摘要

新横浜駅のほど近くに2002年サッカーワールドカップ日韓大会の決勝の舞台となった日産スタジアムが建っています。現在も横浜F•マリノスのホームグランドとして使用される他，各種イベントの会場として活用されています。また，その周りは横浜市の新横浜公園となっており，テニスや野球などのスポーツを楽しむ人や市民の憩いのスペースとして多くの人で賑わっています。普段は，公園等として利用されているこの場所は，大雨の際には鶴見川の河川水を一時的に貯留する遊水地になっているのです。本稿は，横浜市と国が共同で整備を行った鶴見川多目的遊水地を中心に流域が一丸となって進めている鶴見川の水循環系の健全化の取組みについて紹介をします。