大規模災害による被災後の住宅·建築物における電源確保

摘要

現在の生活は、圧倒的に電気に依存しており、全電化住宅において電源の途絶がすべての機能の停止につながることは言うまでもないが、燃料に油やガスを用いる給湯器を使用し、井戸を有する住宅であっても、電源の途絶は、給湯機能の停止、給水障害に波及することとなる。被災後、目の前にあるエネルギーや資源を有効に活用できないのは大変残念なことであり、建物·住宅における被災後の機能継続·居住継続を実現する上では、電力への依存度を低減する技術(防災型のパッシブ技術によつて室内環境をコントロールする技術、負荷の性格に適応したエネルギーの選択技術)、分散型のシステム（燃料電池のような先端的技術、コスト的な問題を解決する必要がある太陽電池や電気自動車だけでなく、太陽熱温水器や、当たり前に設置されているプロパンガス、ガソリン自動車の活用技術が重要）等の活用に向けた技術的検討が必要と考えられる。