斜張橋ケーブルの避雷設備

摘要

1月27日，本橋に落雷があり，最上段のケーブルの1本 が炎上した．その燃焼により，最終的に斜ケーブルは破断 し橋面上に落下した．本橋の斜ケーブルは，亜鉛メッキ鋼 線をワックスでコーティングし，その外周を高密度ポリエ チレンで被覆した3重防錆のPC鋼より線を高密度ポリエ チレン管の中に並行に配置した構造である．目撃者によれ ば，午前10時に橋梁周辺で水平方向の落雷が確認されてい る．橋梁のモニ夕リングによれば，午前10時15分に橋梁が 受雷した結果が残っている．各鋼より線は熱と引張力によ り順次破断し，午前11時22分，橋面に落下した．事故後の 初期調査と解析により，1本の斜ケーブルの破断は，橋梁 の構造には影響を与えておらず，交通を再開放することが 可能と判断されたため，垂れ下がったケーブルを取り除き， 2月1日に交通は全面開放された．