橋•技術•人

摘要

新年，あけましておめでとうございます。皆さまの本年の健勝を祈願申し上げます。横河プリッジは全国で橋の架設，保全工事を行っており，私もその現場に行くことが多くありますが，最近，そこで強く感じることがあります。当たり前のことかもしれませんが，「橋に限らず，土木構造物は，人と人との繋がりの中で，やっぱり人が創っているのだな」と。もちろん，コンピュータ制御の油圧ジャッキシステムや，ー括架設を可能とする最新の大型架設重機，トータルステーションゃGPSなどの最新の測量技術，架設のコンピュータシミュレーシヨン技術が導入され，それらなくして今日の架設はできないと思いますが，その技術を準備し，使うのは人，部材を寄せてボルトを締めるのも人です。何より，そこにこぎつけるまでには，発注者と施工者間の人間どうしの綿密なコミュニケーション，現場責任者と職員，職人の間の信頼関係，相互理解がなければ進みません。そして，建設されるインフラストラクチャーとしての橋はその後，地域住民の生活向上に末永く貢献するー方で，建設中には少なくない負担をかけることから，建設に際しては地域住民とのコミュニケーション，そして相互理解が欠かせません.AIや3Dレーザースキャナ，ドローンなど，ただいま，開発が盛んな最新技術も，今後，実用化され，現場で活用されていくと思いますが，これらのハイテクノロジーと，いわゆる従来の職人芸，人間としてー番大事な人と人とのコミュニケーシヨンをうまく融合させていくことが大事であると痛感しています。