中澤雄仁弁護士の法務相談室

摘要

民法の債権法に関する規定が120年ぶりに大幅に改正されました。新法は、いよいよ今年の4月1日から施行され、施行日以降に締結された契約については、新法が適用されることになつています。例えば、旧法下の令和元年5月1日に、賃貸人Aが賃貸期間を同日から令和2年4月31日までの1年間として、建物を賃借人Bに貸し、Cが連帯保証人となっていたケースで、新法施行日後の令和2年4月31日に契約を更新するという場合、AB間の賃貸借契約やAC間の保証契約に適用されるのは旧法でしょうか新法でしょうか。特に、新法下では、極度額の定めがない保証契約は無効になるとされており、現在のー般的な保証契約の契約条項には極度額についての定めはありませんので、更新後の保証契約に新法が適用されることになれば、多数の保証契約が無効となってしまうシビアな問題です。