情報化時代の視聴覚教育と著作権制度: 関係者が注視すべき「視聴覚教育関係団体」の今後の行動

摘要

いわゆる「情報化」と「著作権」の関係については、インターネットやパソコンの普及などという観点から論じられることが多いが、そのようなこと自体は、著作権制度にとって本質的な変化ではない。本質的な変化はむしろ、「著作権が『すべての人々』のものになった」ということである。印刷機や放送設備などの「著作物利用手段」が「一部業界の一部のプロ」に独占されていた時代には、一般の人々が著作権について知ったり、契約をする必要はほとんどなかった。しかし今日では、コピー機が街にあふれ、子どもから高齢者まで多くの人々が、デジカメや「インターネットに接続されたパソコン」などを使っている。