石油王国と原子力エネルギー

摘要

わが国のエネルギー供給は1960年代に国内炭が競 争力を失い、それを石油で代替した（供給率約80%）。 ところが、1973年（昭和48年）に第四次中東戦争が勃 発し、その余波で日本は第一次オイルショックに見舞 われた。さらに1979年にはイラン・イラク戦争が勃 発し、その余波で第二次オイルショックという追い討 ちをかけられた。わが国にとってこれはまことに苦い 経験であった。安定的なエネルギー供給を確保するた め、それ以降わが国ではエネルギーミックスの考え方 が導入され、石油のほかに海外炭、天然ガス、原子力、 水力その他が混在するエネルギー体制が整備された。 この結果、石油への依存度は1973年の77%から2005 年の49%まで低下し、効は奏したかと思える。