鉄筋コンクリート造

摘要

東北地方太平洋沖地震においては、建物にも甚大な被害が確認された。地震発生直後から、鉄筋コンクリート造を専門とする研究者も被害の概要を把握するべく現地へ赴いた。しかし、主として関東地方から被災地への入り口となる福島県の沿岸部で津波による被害が大きかったこと、福島第一原子力発電所を含めた事故が発生したこと、東北自動車道や東北新幹線を含めて東北地方の動脈である輸送経路が寸断したこと、現地でのガソリンゃ食料が不足しており現地でのそれらの消費は被災者へ迷惑になる可能性があること、などから地震発生直後においては組織立っての調査は困難を極めた。