集落居住小委員会

摘要

農山村集落は長く人口減少局面にあり、その持続性に対して地域の人々は漠然とした不安を抱え続けている。私たち集落居住小委員会(農村計画委員会）は、昭和一桁世代、戦後生まれの高齢者を中心にようやく維持されてきた集落、地域社会が「いかに住み継がれるのか」という問いを主題としてきた。近年の農山村集落は「地方創生」政策のもと、人口獲得競争とも言える局面にある。消滅可能性という言葉にみるように持続性への危機感が宣伝され、人々の不安が助長されている。空間から発想し、計画を担う分野として、地域の人々の地道な取り組みや、住み継ぐ意思を支援し、住み継がれるかたちを共有できないか。こうした問いを掲げた。