軍艦島の高密度集合住宅群

摘要

軍艦島は通称であり、正式には端島と呼ぶのが正解だ。元住民や地元の人々は皆、端島と呼ぶのが普通である。端島は長崎県の野母半島の西にあり、九州一円の明治初期の日本近代化過程(いわば西欧技術の導入時期)の歴史的遺構として取り扱われることが多い。しかし、明治初期の技術導入とともにその経営にもかかわったトーマス・グラバーの時代にはまだ、現在廃墟として異様な姿をとどめている立体的高密度住空間は存在しない。