ホットワイヤ•レーザ溶接法を用いた重ねすみ肉溶接継手の疲労特性評価

摘要

環境問題が叫ばれる昨今，自動車業界においては車体 軽量化が求められており，より高い引張強度を有する高 張力鋼板の適用が進められている.しかし自動車足回り 部品に高張力鋼板を適用する場合，同材の組立施工にて 連続溶接性の観点からアーク溶接が主に用いられてい るが，母材強度を高くしても溶接継手の疲労強度は向上 せず追随しないことが問題となっている.また自動車用 高張力鋼板の防食規制に対応し，同材の一部に亜鉛めっ きが施された鋼板適用も行われているが，溶接時に発生 する亜鉛蒸気により溶接欠陥が発生しやすいなどの欠 点が生じる.そのため高疲労耐久性が要求される自動車 足回りでは，上記の点で高張力鋼板による薄肉化が進ん でいない.