コードレスプローブを用いた乳がh検診用補助機器のプローブ走査制御システムの動作検証

摘要

乳がhは，全身に転移しやすいがhとされるため早期発見が重要である。早期発見には，定期的な乳がh検診が有効である。現状の超音波検査では，技師がプローブを手動で走査する。この時，乳房に対してプローブを垂直に保持する必要がある。垂直に保持したまま走査を行うことが困難であるため，技師の技量に依存し腫瘍の大きさが不明確な画像になる恐れがある。そして，プローブの視野幅が狭く一度に乳房全体をとらえることができないため，腫瘍の位置が不明確な画像になる。腫瘍の大きさや位置情報が明確に示されないことから診断や治療に影響する恐れがある。これらの問題点を解消するためプローブの動作の補助機器や乳房用自動超音波診断装置の開発が行われている。現状のプローブの自動走査による乳がh検診の問題点として，プローブと乳房間での密着不良，走査中のプローブコードの絡まり，乳房の大きさに依存した診断性能の低下があげられる。本研究では，密着不良の解消を目的としたコードレスプローブの動作補助を行う機器を開発する。本稿では，補助機器本体の提案及び動作検証の結果を示す。