T型ラマン分光法を用いた1次元材料の接触熱抵抗の計測

摘要

カーボンファイバー(CF)，カーボンナノチューブ(CNT)，シリコンナノワイヤ(SiNWs)等の材料は1本の1次元材料として見た際，高い熱伝導率を持つことが知られており，マイクロ・ナノデバイスに広く使用されている。また近年の電子デバイスの小型化，高性能化に伴い放熱に関する技術の重要度は増しており，1次元材料についてもTIM(熱界面材料)，PCM(相変化材料)などへの応用が注目されているが、これらの複合材料の性能は添加されるマイクロ・ナノ材料の性質や充填率によって大きく変化する可能性があり，特に個々の繊維間の接触熱抵抗の影響が支配的であると考えられている．そのため個々の繊維間の接触熱抵抗を計測する試みが行われてきたが，マイクロ・ナノスケールでの高精度な計測は、未だ挑戦的な課題である。