デジタル画像相関法による高温環境下の変位?ひずみ分布計測

摘要

デジタル画像相関&(Digital Image Conelation ： DIQは，変位やひずみの分布が非接触で計測できるため，実働荷重を模擬した様々な強度評価試験で使われるようになつてきている.しかし，高温環境では，DIC計測に必要なランダムパターンの塗装剥れや空気の揺らぎによって正確な計測が困難である.前者の対策として，ランダムパターンの塗装を不要とするため，レーザー光により試験片の表面に生成したスペックルパターンの使用を検討した.後者については，高温環境下で局部的に密度の異なる大気が混ざり合うことで光が屈折し，デジタル画像相関法における変位とひずみの測定精度を低下させる.そのため，地上天体観測分野で試みられている揺らぎの低減を参考にして，時系列画像の輝度値を足し合わせて平均化し，1枚の画像に復元する手法を検討した.本研究では，前述の内容を検証するため，1100°Cの高温環境下でSiC材の4点曲け試験を対象に行った変位とひずみの計測結果について報告する.