戸建住宅の夏季における床下高湿化に関する研究九州?沖縄地方の床断熱住宅における床下高湿化緩和手法の効果検証

摘要

床断熱住宅における夏季の床下高湿化緩和策として強制換気があげられ，床下換気扇を終日運転するよりも外気や床下の湿度状況に応じて，換気扇を運転制御することが有効である。既報では，外気湿度を換気扇運転制御のパラメータとした数値シミュレーションを行い，外気相対湿度の閾値を定め，その閾値を下回る場合にのみ換気扇の運転を行うという制御が高湿化緩和に有効であることを示したが，最適な閾値は時期によって異なった。そこで本報では，外気相対湿度が床下相対湿度よりも低い場合にのみ運転を行う制御(以下，外気?床下RH差制御)をかけた場合の床下高湿化緩和効果を数値シミュレーションによって検証する。また，その他の策の効果を検討するとともに，それらを外気?床下RH差制御をかけた床下強制換気と組み合わせた際の効果も検討する。