密閉二重管二相熱サイホンの流動と熱輸送に関する研究

摘要

NASA が計画している火星の有人探査では，基地の電源として，原子力エネルギーを使った熱電発電が検討されている．その発電に熱電発電を用いる場合の課題の一つは炉心から熱電発電部までの熱輸送である．その手段としては信頼性確保のため可動部が無い二相熱サイホンが好適である．そのうち二重管式のもの(以下，二重管熱サイホン)はフラッディング限界が抑制されるため1 本管式より熱輸送性能が大幅に向上でき，またループ式より管の本数が少なくできるため，炉心小型化に有効である．