首都高速羽田線更新工事における鮫洲埋立部の施工計画

摘要

鮫洲埋立部の既設護岸は鋼矢板を用いた矢板式護岸である．鋼矢板頭部は1.60ｍ間隔で配置されたタイロッドΦ24mm を介してコンクリート控え矢板と連結されているが，タイロッドの腐食?破断，鋼矢板のはらみにより路面のひび割れや陥没が発生したため，タイロッドの代替となるグラウンドアンカー(PC 鋼より線7×Φ11.1mm)を追加する補強対策が2009年(平成21 年)までに実施されている（図-1）．更新線の道路構造は，埋立部内の地盤改良を行い，それを基礎としてその上に直接プレキャストU 型ボックスを設置する構造である．地盤改良は，このボックス構造に対する支持力?安定性の確保および既設鋼矢板護岸への土圧軽減による山留機能の確保を目的に，鋼矢板護岸背面のボックス構造下全面にセメント系改良体を造成するものである．