PALSAR-2 を用いた氷河湖自動抽出手法の開発

摘要

ヒマラヤなどの高山域では氷河後退に伴う氷河湖の形成及びその決壊洪水が、気候変動に関連した自然災害として懸念されている。ブータン?ヒマラヤでは2011 年までの氷河?氷河湖の台帳が整備されたが、その後の更新やより広域への適応も進められていない。対象地域周辺では最近も小規模な氷河湖決壊洪水が発生しており、拡大決壊過程の科学的理解と氷河?氷河湖台帳の洪水対策への実装がなおも強く求められる。本研究では氷河湖台帳を高頻度に更新し、さらにネパールなど広域に拡張するため、天候の影響を受けない合成開口レーダを用いて氷河湖の自動抽出の手法開発を試みた。