高さ方向で耐力?剛性の不連続な高層鋼構造建物の制振補強

摘要

多様な用途を持つ高層建物を想定して，上層の耐力?層剛性 を増大させた場合の応答特性を把握し，入力する地震動による 応答特性の違いを検討し，以下の知見を得た。 1) ART-HACHI160 およびC-SAN入力時においては，耐力?層 剛性を増大させることで，下層に損傷が集中する傾向があり， JMA KOBE 入力時においては，下層の損傷集中は見られず，上 層の損傷を低減する効果が大きいことを確認した。 2) 下層のみにダンパーを設置することで，下層の変形を抑える と共に上層の変形を抑えることが出来た。 3)下層部分にダンパーを設置した本モデルに，ART - HACHI160， C - SAN およびJMA KOBE を入力した場合では，上層の耐力? 層剛性を1.2 倍することで主架構の損傷を概ね防ぐことが出来 た。